溺愛王子とヒミツな同居
「まーりーやー! おっはよ~!」
ガバッと後ろから抱きついてきた人物に、思わず叫び声をあげそうになる。
「栞……。心臓に悪いから、その絡み方やめてよ」
「本当は嬉しいくせに~。
あーあ、あたしが男だったら、まりやにイロイロしちゃうのに」
朝から栞の意味深発言に、私の顔が熱くなる。
「も、もう! 変なこと言わないで」
「あれ~? 変なことって何だよー。
まりやのエッチ~」
「……なっ! 栞が変なこと言ったからでしょ」
ニヤニヤ笑っていたかと思うと、急に真剣な表情になる。
「あたしが変態だって言いたいの?」
「そ、そういうわけじゃ……」
何か勘に触るようなこと言ったかな……。
2人の間にピリッとした空気が流れた。
謝ろうと口を開いたその瞬間。