溺愛王子とヒミツな同居



「まりやちゃ~ん、お・は・よ」



「宮内君、おはよう」



いつも女の子と一緒にいる宮内君が、今日は珍しく1人。



面と向かって2人で話すの初めてだな。



ぼんやりとそんなことを考えていると、ニッコリと綺麗な笑顔を向けてきた。



「まりやちゃんて、大翔の幼なじみなんだってね」



予想もしなかったその質問に、目を大きく見開くだけで、何も反応できなかった。



「あ、安心して? オレ、よく軽そうに見られるけど、口は堅い方だし、誰にも言うつもりないから」



そう言う宮内君は、周囲には聞こえないように、ちゃんと小声で話してくれている。



でも、どうして?



私は、まだ誰にも大翔君とのこと話してないのに、どうして宮内君は知ってるの?



「オレね、大翔から聞いちゃったんだ~。

なかなか言わないから、白状させるのに手こずったけど」



< 136 / 437 >

この作品をシェア

pagetop