溺愛王子とヒミツな同居
「まりやちゃ~ん、お・は・よ」
「宮内君、おはよう」
いつも女の子と一緒にいる宮内君が、今日は珍しく1人。
面と向かって2人で話すの初めてだな。
ぼんやりとそんなことを考えていると、ニッコリと綺麗な笑顔を向けてきた。
「まりやちゃんて、大翔の幼なじみなんだってね」
予想もしなかったその質問に、目を大きく見開くだけで、何も反応できなかった。
「あ、安心して? オレ、よく軽そうに見られるけど、口は堅い方だし、誰にも言うつもりないから」
そう言う宮内君は、周囲には聞こえないように、ちゃんと小声で話してくれている。
でも、どうして?
私は、まだ誰にも大翔君とのこと話してないのに、どうして宮内君は知ってるの?
「オレね、大翔から聞いちゃったんだ~。
なかなか言わないから、白状させるのに手こずったけど」