溺愛王子とヒミツな同居
★ハプニングな休日-大翔side-
同居を始めてから2回目の休日。
朝が弱い俺にとって、休みの日の朝寝坊は最高の贅沢だ。
――コンコン。
控えめなノック音が耳を掠める。
うっすらと目を開いて、真っ白な天井を見つめる。
カーテンの隙間から差し込んだ淡い光に、また瞼を閉じる。
――コンコン。
また控えめに2度目のノック音がする。
「……大翔君……朝だよ」
ドアの向こう側から、静かに耳に届く可愛いらしい声。
ボーッとした意識が徐々にハッキリとしてくる。
何も答えない俺に不安を抱いたのか、カチャッとドアノブが回る音がした。
「……大翔君? 入るよ?」
少し開いたドアの隙間から、まりやが顔を覗かせる。