溺愛王子とヒミツな同居



「よーし! 今日はここまでだ。

着替え終わったら、1組はすぐにHR始めるからな」



大体育館を後にして、男子女子共にそれぞれの更衣室で着替える。



「いやー動いた動いた! ね、まりや。

たまにはお茶して帰ろうよ」



「うん、いいよ。

栞と学校帰りにお茶なんて久しぶりだし」



「よし、決まりね。

その後の進行具合を吐かせてやるからな〜!」



先に着替え終わった栞がなぜか着替え中の私を見てニヤついてくる。



進行具合って何だろう……。



大して深くこの時は考えもしなかった私。



教室に戻ってHRを済ませると、鞄を持って立ち上がる。



「よっしゃ。まりや〜帰るぞ〜!」



ガシッと栞の力強い腕に捕獲され、引っ張られる。



「あれ? 米倉さん、まりやと帰るの?」



そこへ立ち塞がったのは、私の苦手な人、谷山祥吾君。



隣のクラスもHRが終わったのか、いつの間にか私たちのクラスに来ていた。



「これからあたしは、まりやとあっつ〜いデートすんだから、邪魔しないでくれる?」



「で、デート!?」


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