溺愛王子とヒミツな同居
元気よく返事をすると、2人で家を出る。
「楽しみだね」
ニコニコする私に大翔君も嬉しそうに笑ってくれる。
「昨日からそればっかりだな。小さい頃と同じ」
「本当に楽しみだったから……子供っぽい?」
高校生なのに子供っぽいこと言って呆れられてないかな。
「いや。感情が素直に出るのはお前のいいとこだと思ってるから」
やっぱり私って分かりやすい性格なのかも!?
「じゃあ、行くか」
「行くってどこに?」
歩き出した途端に、突然聞こえてきた声に足を止める。
大翔君と2人、目を合わせてから振り向くと、そこにはニコニコ笑顔の谷山君がいた。
どうして谷山君がここにいるの?
「祥吾……お前、なんでここに……」