溺愛王子とヒミツな同居



「で、その後どうよ? 何か進展あった?」



一応、周りを気にしてか小声でコソコソしながら、でもキラキラとして目を俺に向けて聞いてくる。



こいつが最近の出来事で俺に聞くことと言えば、まりやとのことしかない。



「何が?」



「何がって……心配してるオレの心を弄ぶなんてヒドイ!」



「いちいち、リアクションがオーバーなんだよ、お前は。静かにしろよ」



光がデカい声なんて出すもんだから、一気にクラス中から注目を浴びることに。



気を取り直して、また小さな声で聞いてきた光。



「で、まりやちゃんとは仲直りできたの?」



「……まぁ、何とかな」



短くそれだけしか返さなかったのが不満なのか、光の目が点になる。



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