溺愛王子とヒミツな同居
「悪いけど、そんな気分じゃ……」
「あれ~? 大翔君そんなこと言っちゃっていいのかな~? これ、祥吾君の分もあるんだよね。
全部で5枚。まりやちゃんも行くのに、お前は留守番してるんだ?
残念だよね。まりやちゃんのピッチピッチの超可愛い水着姿が見られるかもしれないのに、それを他の男共に披露することになるなんて。
可愛いんだろうなぁ、まりやちゃん! 宮内く~んとか呼ばれたら、オレ好きになっちゃうかも~!」
俺の耳元でわざとらしく囁く光に、俺の不機嫌さがMAXに達する。
「光……てめぇ……!」
怒りをぶつけるように名前を呼ぶと、ポンッと肩を軽く叩かれにっこり一言。
「大翔も行くよねぇ~?」
いつかも見たようなこの図。
こいつにハメられるなんて、マジで最悪だ……。
こうして、明日から始まる3連休の初日に、光企画の夏を先取りな温水プールと遊園地にご招待~な訳のわからないネーミングのついた予定を入れられてしまった。