溺愛王子とヒミツな同居
☆8年ぶりの再会、いきなり同居!?-まりやside-
今日から新学期。
新しい学年を迎える。
私、藤沢まりやは、高校2年生になった。
クラス割が貼り出された掲示板の前で、黒い山の人だかりの間から、隙間を狙って見える場所を見つけ、自分の名前を必死に探す。
う~ん、見えない……。
栞とまた一緒だといいんだけどな。
小さな希望を抱き、また自分の名前を探していると。
「おーい、まりやー!」
背伸びをして、見ていた私に元気な声がかかる。
「栞、おはよう」
変わらず元気な親友の姿を見つけて、ホッと安心した。
「おーっす!」
挨拶するなり、私の肩に腕を回してポンポンと叩いてくる。