溺愛王子とヒミツな同居


何だよ……あれ……。



俺も驚きを隠せずに、光同様に目を見開く。



俺たちの視線の先にある黒板に描かれたもの。



それは、ハートマーク付きのあいあい傘にまりやと祥吾の名前が書かれていて、そのすぐ隣には男女2人の絵が4コマ漫画風に描かれていた。



それには吹き出しがついていて、男の絵の方には



「まりやが好きだ」



と書かれていて、女の絵の方の吹き出しには



「……嬉しい。私もよ」



なんて好き勝手なことが書いてある。



おまけに【僕たち・私たち将来結婚しちゃいます】のデカデカした文字まである。



目を疑うような光景に、静かに怒りが込み上げてくる。



「なぁなぁ、まりやちゃ~ん! これ本当かどうか教えてよ」



「祥吾と付き合ってんの? そうだったら超ショック!! 俺、藤沢のこと狙ってたのに~」



「はぁ!? お前もかよ? 俺も藤沢狙いだったのに。んで、本当のところどうなんだよ?」




< 382 / 437 >

この作品をシェア

pagetop