溺愛王子とヒミツな同居
何だよ……あれ……。
俺も驚きを隠せずに、光同様に目を見開く。
俺たちの視線の先にある黒板に描かれたもの。
それは、ハートマーク付きのあいあい傘にまりやと祥吾の名前が書かれていて、そのすぐ隣には男女2人の絵が4コマ漫画風に描かれていた。
それには吹き出しがついていて、男の絵の方には
「まりやが好きだ」
と書かれていて、女の絵の方の吹き出しには
「……嬉しい。私もよ」
なんて好き勝手なことが書いてある。
おまけに【僕たち・私たち将来結婚しちゃいます】のデカデカした文字まである。
目を疑うような光景に、静かに怒りが込み上げてくる。
「なぁなぁ、まりやちゃ~ん! これ本当かどうか教えてよ」
「祥吾と付き合ってんの? そうだったら超ショック!! 俺、藤沢のこと狙ってたのに~」
「はぁ!? お前もかよ? 俺も藤沢狙いだったのに。んで、本当のところどうなんだよ?」