溺愛王子とヒミツな同居
2人で喜びあったあと、おしゃべりをしながら新しいクラスを目指す。
2年1組。
ここが1年間お世話になる教室。
教室に入ると、もう数人の生徒が集まっていて
緊張や期待といった感情がみんなの表情からうかがえた。
栞と一緒にドキドキしながら足を踏み入れる。
名前順になっている席を確認。
私も栞も同じ列の窓際だった。
「少し離れるけど、近くでよかったよ」
「そうだね。栞が一緒で本当に良かった」
笑顔を返して、自分の席に荷物を置こうとした。
「あれ? もしかして、まりやちゃん?」
私と栞と同じ列に座る男の子2人組。
その内の1人に名前を呼ばれて、とっさに振り向いた。
誰?
あまり見覚えのない顔に、小さく首を傾げた。
「あ、あの……?」