溺愛王子とヒミツな同居
いきなり「友達になって下さい」も変だし。
どうしよう……。
悩んでる間に、ヒロト君が急に立ち上がった。
「俺は、松坂大翔。よろしく」
松坂……?
初恋の男の子、大くんと同じ苗字……?
まさか、彼から自己紹介してくれるなんて思ってなかった私は驚いた。
私も黙ってないで何か言わなくちゃ!
慌てて口を開く。
「私は……」
「知ってる。藤沢まりやだろ?」
また、驚いた。
会って2回目なのに、ヒロト君……ううん、松坂君は私の名前を知ってた。
しかもフルネームで。