【BL】約束を守れなかった僕が君にしてあげられること


大学二年、年齢二十歳。


若すぎるこの歳で、俺は病魔に襲われた。


何の病気だったかは、名前が長くて忘れた。

正直そんなのどうでもいいんだ。



分かっていることは、あと少しで俺の命が尽きるって事だ。


今、呼吸を止めたら簡単に命は尽きてしまうって事だ。



ほんと、呼吸ってこんなに辛いものだったか?


ったく、さっきから徐々に視界が暗くなってくる。


もう長くねーんだろうな。



「ねぇ頼むよ……頼むから死なないで。生きていてよ!」



そう言って俺の手を掴む。


俺だって生きてたいよ。


泣いてるお前を残していきたくなんかねーよ。



手、握り返してやりてーんだけどな。



はは、やっぱ無理みてーだ。
力入んねーし。



< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop