【BL】約束を守れなかった僕が君にしてあげられること
大学二年、年齢二十歳。
若すぎるこの歳で、俺は病魔に襲われた。
何の病気だったかは、名前が長くて忘れた。
正直そんなのどうでもいいんだ。
分かっていることは、あと少しで俺の命が尽きるって事だ。
今、呼吸を止めたら簡単に命は尽きてしまうって事だ。
ほんと、呼吸ってこんなに辛いものだったか?
ったく、さっきから徐々に視界が暗くなってくる。
もう長くねーんだろうな。
「ねぇ頼むよ……頼むから死なないで。生きていてよ!」
そう言って俺の手を掴む。
俺だって生きてたいよ。
泣いてるお前を残していきたくなんかねーよ。
手、握り返してやりてーんだけどな。
はは、やっぱ無理みてーだ。
力入んねーし。