叶えたい約束と恋愛事情
彼はため息をつくと、私の名前を呼んだ。
なんで私の名前…。
ん?
今、亜依ちゃんって言ったよね…。
亜依ちゃんって呼ぶのはあいつだけ。
そしてこの見覚えのある笑顔…。
まさか…。
「も、もしかして…は、やと?」
「そ。正解。ただいま、亜依ちゃん」
「ま、まじ…ですか?」
「まじまじ。超まじ」
嘘でしょ…。
ほんとに颯音?
あの颯音?
今日夢で見たあの颯音?
ほんとに帰ってきたんだ…。
「なに百面相してんだよ?」
「なっ!し、してません!それより早く下ろしてよ!」
「なんだよ。それが4年ぶりに会ったときのセリフかよ」
「いいから下ろしてぇ!」
「いーやーだ」