叶えたい約束と恋愛事情
そう言って私はしおりを作り始めた。
早くやって早く帰ろっと。
部屋にはホッチキスの閉じる時の音と、外から聞こえる部活をしている人の声が響いていた。
こんなんで楽しい高校生活遅れるのかな…。
颯音は戻ってきて、同じクラスだし席も隣だし…。
って。
私、颯音のことばっか考えちゃってる…。
だめだめ!
あんな…変態!
でも…かっこよくなってたな…。
背とか高いし…。
やっぱ変わるんだよね…。
それに…。
それに………。
「帰るんだったら連絡くれればいいのに…。変態バカ颯音…」
私の独り言はむなしく資料室に響いた。