EGOIST
今でも癖が残ってる。
家を早く出て、電車に乗る前の駅前でブラブラする。
今までは、リョウも一緒だったのに……
『……美里?』
駅前を歩く私に声をかけたのは……
『あんた……ホストの』
夢野涼だ。
まさかこんな朝早く知り合いに会うなんて。
失敗した。
奴は適当に制服を崩し、怠そうに歩く。
何だか顔色も悪い?
『疲れた顔してるわよ? 大丈夫?』
色白とはまた違う白さと、表情。
寝てないのかしら?
『寝てないからかな。 寝たら起きれないし』
バツの悪そうな顔で笑う。
この人は、こんな風にしか笑わない気がする。
まるで壁を作るかのように。
『コーヒーでも飲んできたら? 少しは目が覚めるかもよ』
『そうだねー。 駅んとこ朝マックってやってたっけ?』
『……やってるんじゃない?』
確かにやっている。
それは確信があった。
だって……
今まではリョウと一緒に毎朝入っていたのだから。
『一緒に行く?』
『い、行かないわよッ!!』
何で行かなきゃいけないのかと、キッと奴を睨む。
と、同時だった。
「ぐぅ~」
と、お腹が鳴ったのは。
『あはははは!! すっげー腹!』
『わ、私じゃないからね!!』
『俺じゃなきゃ、美里しかいねーだろ! マック行ったら?』
涙を拭いながら、近くのマックを指差す。
『ひ……1人で行くわよ!』
恥ずかしさで一秒でも長くいたくなくて、私は逃げるようにマックへ入った……
家を早く出て、電車に乗る前の駅前でブラブラする。
今までは、リョウも一緒だったのに……
『……美里?』
駅前を歩く私に声をかけたのは……
『あんた……ホストの』
夢野涼だ。
まさかこんな朝早く知り合いに会うなんて。
失敗した。
奴は適当に制服を崩し、怠そうに歩く。
何だか顔色も悪い?
『疲れた顔してるわよ? 大丈夫?』
色白とはまた違う白さと、表情。
寝てないのかしら?
『寝てないからかな。 寝たら起きれないし』
バツの悪そうな顔で笑う。
この人は、こんな風にしか笑わない気がする。
まるで壁を作るかのように。
『コーヒーでも飲んできたら? 少しは目が覚めるかもよ』
『そうだねー。 駅んとこ朝マックってやってたっけ?』
『……やってるんじゃない?』
確かにやっている。
それは確信があった。
だって……
今まではリョウと一緒に毎朝入っていたのだから。
『一緒に行く?』
『い、行かないわよッ!!』
何で行かなきゃいけないのかと、キッと奴を睨む。
と、同時だった。
「ぐぅ~」
と、お腹が鳴ったのは。
『あはははは!! すっげー腹!』
『わ、私じゃないからね!!』
『俺じゃなきゃ、美里しかいねーだろ! マック行ったら?』
涙を拭いながら、近くのマックを指差す。
『ひ……1人で行くわよ!』
恥ずかしさで一秒でも長くいたくなくて、私は逃げるようにマックへ入った……