EGOIST
不覚だわ。
もっとも嫌いなタイプの男と朝マックするなんて。
『言っとくけど私、あんたみたいなタイプ嫌いだから』
『また突然だな。 俺もあんたみたいなの苦手だけど?』
ニッコリ笑う涼に心底、腹が立った。
また、あの作り笑顔。
多恵もこんな男の何処がいいんだか。
『でも理由くらい聞きたいね。 嫌いなワケは?』
『軽いからよ』
『それだけ?』
『それだけ』
涼は首を傾げて苦笑する。
まるで「何が悪いの?」とでも言っているかのように。
『んじゃ真紅も嫌いなわけだ』
『勿論』
『じゃあ、凍司先輩は?』
『あ、あの人は……』
ホストだし、でも普段は真面目そうだし……
しかも生徒会なんだよね?
『なーるほどね。 美里はあーゆうのがタイプなんだ?』
『そッ、そういうわけじゃ』
ってか返答に困ったくらいで決め付けないでよ。
何でそんな短絡的な思考なの?
『凍司先輩は「可愛くて素直な子」が好きだよ。 参考になるでしょ?』
満足げに笑う涼。
そんな奴に無性に腹が立って、食べかけのポテトを思い切り投げ付けた。
『そんなん聞いてないし!! それに凍司くんは嫌いなタイプの3位よ!』
『ふーん…… つか食いもん投げんなよ』
涼は投げ付けられたポテトを口に放り込んだ。
『ちょッ、食べかけ!!』
『へぇ、間接キスとか気にしちゃうわけ?』
ぐいっと顎を掴まれ、顔を寄せる。
「キスされる」
そう思ったと同時に、涼はべーっと舌を出した。
『嫌いなタイプの女にはしませ〜ん』
な……
何なのこいつ‼︎
『私だって! あんたが嫌いな人1位だから!』
キッと涼を睨みつけ、私はお店を飛び出していった。
『あーあ…… あの女、荷物置きっぱなしだし』
何なのよ、何なのよ!
何であいつが「涼」なわけ!?
何で……
リョウと同じ名前なのよ……
もっとも嫌いなタイプの男と朝マックするなんて。
『言っとくけど私、あんたみたいなタイプ嫌いだから』
『また突然だな。 俺もあんたみたいなの苦手だけど?』
ニッコリ笑う涼に心底、腹が立った。
また、あの作り笑顔。
多恵もこんな男の何処がいいんだか。
『でも理由くらい聞きたいね。 嫌いなワケは?』
『軽いからよ』
『それだけ?』
『それだけ』
涼は首を傾げて苦笑する。
まるで「何が悪いの?」とでも言っているかのように。
『んじゃ真紅も嫌いなわけだ』
『勿論』
『じゃあ、凍司先輩は?』
『あ、あの人は……』
ホストだし、でも普段は真面目そうだし……
しかも生徒会なんだよね?
『なーるほどね。 美里はあーゆうのがタイプなんだ?』
『そッ、そういうわけじゃ』
ってか返答に困ったくらいで決め付けないでよ。
何でそんな短絡的な思考なの?
『凍司先輩は「可愛くて素直な子」が好きだよ。 参考になるでしょ?』
満足げに笑う涼。
そんな奴に無性に腹が立って、食べかけのポテトを思い切り投げ付けた。
『そんなん聞いてないし!! それに凍司くんは嫌いなタイプの3位よ!』
『ふーん…… つか食いもん投げんなよ』
涼は投げ付けられたポテトを口に放り込んだ。
『ちょッ、食べかけ!!』
『へぇ、間接キスとか気にしちゃうわけ?』
ぐいっと顎を掴まれ、顔を寄せる。
「キスされる」
そう思ったと同時に、涼はべーっと舌を出した。
『嫌いなタイプの女にはしませ〜ん』
な……
何なのこいつ‼︎
『私だって! あんたが嫌いな人1位だから!』
キッと涼を睨みつけ、私はお店を飛び出していった。
『あーあ…… あの女、荷物置きっぱなしだし』
何なのよ、何なのよ!
何であいつが「涼」なわけ!?
何で……
リョウと同じ名前なのよ……