EGOIST
日曜日。
遊園地に行く日の当日だ。

多恵と美里は、朝早くから私の家へ遊びにきていた。

『私は涼と回りたい!!』

どうやら遊園地でのペア決めをしに来たらしい。

『私、あの男以外なら誰でもいいわ』

美里は素っ気なくそう言って、雑誌を手に取った。

『あの男って…… 涼ちゃん?』

『他に誰がいるのよ』

……涼ちゃんと何があったんだろう。

『じゃあ、美里は凍司くんだね!』

『まぁ、そうなるね』

『え? 何で? 真紅は?』

何故か自動的に決まったペアに疑問を抱く。

『真紅くんは、柚とペアにしないと怒りそうだも~ん』

多恵が冷やかすように言う。

私はようやく意味を理解して、一瞬で顔が熱くなった。

確かに真紅なら私を選んでくれそう……

そう思った自信過剰の自分も恥ずかしい。

もうっ!
何で真紅の事になるとこんなに悩まなきゃいけないのよ!!
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