EGOIST
リョウとは中学からの付き合いだった。

気の合う友達から恋人へ……

どちらから告白したか。
それもわからない位に自然に隣にいた。

そして、リサも……




『あ、美里~』

自宅近くの公園を通り過ぎた時、聞きなれた声が私を呼び止めた。

『柚……』

柚だ。
それに真紅くんも、凍司くんもいる。

『何でこんな所に?』

みんな自宅から遠いはずなのに……

『涼ちゃんから鞄あずかったの! ほら』

柚はそう言って鞄を差し出す。

そうか。
だからわざわざ……

『でも何で凍司くん達が?』

『あ、えっと…… 自制心を保つため……?』

何それ。

『それより涼ちゃんがメール送ったから見てって』

『え? あいつが……?』

何なのよ。
まだ怒らせたいのかしら。

見たいようで見たくない。
そんな気分になりながら鞄から携帯を取り出す。

恐る恐る開くと。



【明日の下校時刻、校門で待ってる。
 ケリをつけに行こう。
 いい加減八つ当たりは迷惑だ】


……何それ。
優しさのつもり?

それにしたって、もっと言葉を選びなさいよ。


『美里……? 涙が』

どうしよう、涙が止まらないよ……
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