クールなアイツとツンデレ私

席替え


夏休みもあっというまに
終わり......
私にとって悪魔の席替え。

「誰の隣になるかなぁ〜♪」
「近くがいいねー♪」
「タケトとかとなったら最悪〜」
「うち、英語の席隣だよー!!」
美羽とそんな会話をしながら待った。

先生が数字を書き出す。
じぶんの出席番号が書かれたところが
自分の席となる。

隣が14番........。
もしかして........。
「ななちゃんの隣、タケトだよ〜♪」
「いいなぁ!!」
「よ.....く....ないよ.....」
わたしの頭に浮かび上がったのは
【最悪】だった。
隣の席からチラチラ見てくる。
「気持ち悪い。最悪だよ。」

そうじの時間になった。
私は友梨と夏希とトイレ掃除。
「もーーー最悪。」
「タケトかぁー。ついてないね」
「タケトくんかっこいいじゃん!」
「友梨、あんたおかしい。」
「うん。」
「おかしいかなぁ?あはははは」
この場は笑いに包まれた。

翌日.......。
「まじあいつキモい。ぎゃははは」
隣から聞こえる変な声。
あーきっと嫌われ者のあいつの愚痴だ。
うるさいなぁとおもいながら、
黙って聞いていた。

そんなある日。
「ヒナタマジきもいよな」
ヒナタというのは相葉日向。
タケトとはすごく仲が良かった。
最近、一緒にいないと思っていた。
その瞬間、思わずタケトを睨んだ。
「なんだよ。」
「別に。愚痴言うなら外で言ってきて。
むかつくから。」
「好きなの。ヒナタのこと。」
「だったら何?」
「へぇーー。好きなんだぁ。」
「黙れ。好きなんかじゃない。
お前らみたいな奴のいじめの
標的になるのが可哀想なだけ。」
「それが、好きって意味だろ。」
「あっそ。じゃあ言っとけば?
妄想してんじゃないよ。バカ。」

次の日、タケトに呼ばれた。
行くと、ヒナタもいた。
「ヒナタにいいたい事あるんだろ。」
「そんなのないし。バカじゃない?」
「告白しろよ。こ、く、は、く。」
「あっそ。」
そう言って私は立ち去った。
バックバクの心臓を抑えながら。





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