ゴッドネス・ティア

「………………………」



二人が去ってその場に沈黙が流れる。



「えっと……お久しぶりです、二人共」



沈黙を破ったのは穏やかに微笑むヒサノだった。


とりあえずレオナは軽く会釈で返しておく。



「もう、二人共難いなあ！
幼なじみの一年ぶりの再会なんだからもっと仲良くしないと！」



悪戯っぽく笑ってレオナに軽く体当たりするアラン。


子供のくせにその体当たりが結構痛くて体のバランスを崩してしまいそうになる。



「そうですね、仲良くしましょう！」



ヒサノは相変わらず微笑んでいる。


そう、レオナとヒサノは幼なじみだ。


ヒサノは一年前までパオーレに住んでいたが、家の事情とファン様からの推薦で昨年から巫女をやることなったのだ。


つまり、一年ぶり。


普通なら一年ぶりの再開を喜ぶところなのだが、レオナはそうはいかなかった。


それは、喜ぶ前に、懐かしむ前に驚きがあったからだ。


それも再開を驚くのではない。


他の驚きで喜びと懐かしさが吹っ飛んでしまった。



「だって、お前…」



そしてレオナは驚きの正体を口に出した。



「おまえその性格どうしたの…？」