ゴッドネス・ティア
またル・メイの針がとんできて、スーは舌打ちして避ける。
いいところを邪魔され、腹がたったのか、スーの微笑みは不気味に歪んでいった。
「華蓮ちゃん大丈夫?!
血だらけだよっもうやめ…」
「黙れっ!」
自分の血で真っ赤に染まった華蓮を見るに見かねたル・メイが走り寄ろうとした。
だが、華蓮にギロリと睨まれて、言われたとおりに口を閉じる。
華蓮はあんなにボロボロなのに、何もできない自分が情けない、と唇を血がでるほど噛み締めた。
「本当に気の強い…だが、次で泣くことになるよ…」
「泣かねぇよっ!ばぁーか!」
まだ意地をはる華蓮を面白そうに見て微笑みながら、華蓮を挑発するスー。
それに華蓮は子供っぽく言い返した。
「ふん、それは楽しみだ」
スーはまた華蓮に向かって駆け出した。
華蓮は身を構えて剣を祈るように握り直す。
だが、また立ちくらみがした。
目が、かすむ…
そんなことを考えているうちにもスーは距離を縮めてくる。
華蓮も意を決して、接近したスーに剣を振り落とした。
今ある、精一杯の力のつもりだ。
動くたびに背中、肩から血が吹いて体が冷めていくのを感じる。
ここで死ねわけにはいかないんだ。
だが、精一杯でも、
今の華蓮では、ムリだった。
スーの速さでは華蓮の速さなどアリみたいなものだろう。
当然かわされた。
「背中がガラ空きだよ」
紫の影が華蓮の横をとてつもない速さで横切った。
いいところを邪魔され、腹がたったのか、スーの微笑みは不気味に歪んでいった。
「華蓮ちゃん大丈夫?!
血だらけだよっもうやめ…」
「黙れっ!」
自分の血で真っ赤に染まった華蓮を見るに見かねたル・メイが走り寄ろうとした。
だが、華蓮にギロリと睨まれて、言われたとおりに口を閉じる。
華蓮はあんなにボロボロなのに、何もできない自分が情けない、と唇を血がでるほど噛み締めた。
「本当に気の強い…だが、次で泣くことになるよ…」
「泣かねぇよっ!ばぁーか!」
まだ意地をはる華蓮を面白そうに見て微笑みながら、華蓮を挑発するスー。
それに華蓮は子供っぽく言い返した。
「ふん、それは楽しみだ」
スーはまた華蓮に向かって駆け出した。
華蓮は身を構えて剣を祈るように握り直す。
だが、また立ちくらみがした。
目が、かすむ…
そんなことを考えているうちにもスーは距離を縮めてくる。
華蓮も意を決して、接近したスーに剣を振り落とした。
今ある、精一杯の力のつもりだ。
動くたびに背中、肩から血が吹いて体が冷めていくのを感じる。
ここで死ねわけにはいかないんだ。
だが、精一杯でも、
今の華蓮では、ムリだった。
スーの速さでは華蓮の速さなどアリみたいなものだろう。
当然かわされた。
「背中がガラ空きだよ」
紫の影が華蓮の横をとてつもない速さで横切った。