ゴッドネス・ティア
スノーリアとの少しの会話を終え、向きを正面に戻した。

この辺りは水や養分が豊富なのか緑が途切れることがない。


それに今日はこんな天気だ、光合成が大量に行われる。

酸素タップリの空気をおもいっきり吸い込み、肺の空気がなくなるんじゃないかってくらい勢いよく吐く。



「やけに大きな溜息だな………」


「バカヤロウ、どう見たって深呼吸だろ」



後ろでレオナの行動を見ていたスノーリアの発言を否定し、もう一度溜息ならぬ深呼吸吐いた。

そしてまた訪れる沈黙。


だが、今回は沈黙の中に何か混ざっていた。

小さく、利き耳を起てなければ聞こえない程の。



「…水の音?」



それはまるで小鳥の鳴き声で、川のように大量の水が流れるような力強さではない。

これはちょうどいい。

そろそろ皆の水筒の水も底をつくところだ。



「スノーリア、ちょっと寄って行かねえ?」


「……いいだろう」



スノーリアも水音に気付いているのか、レオナの顔を見て状況を察知したらしく、小さく頷いた。



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