ゴッドネス・ティア
その後、馬車を止めてレオナとスノーリアその他、香月、リュンマ、シャランは水の補給のついでに食料も調達しようと、森にへ二手に別れた。


レオナとスノーリアは水の補給。
香月とリュンマとシャランは食料調達だ。


ちなみにヒサノとアランは馬車でお留守番だ。

もちろん今だ目の覚めない人間の女も…。



「うわ〜、木、葉、草だらけだなー」


「まるでジャングルだ……」


「じゃ、ジャングルマウンテンって呼ぶか!」


「……そのネーミングに意味はあるのか?」



意味はない。

が、そんなことを答えるのも面倒なので青々に茂った草村を夢中にかき分ける。


一メートル弱はある細長い草が足に絡まって歩きにくいったらありゃしない。

後ろからついて来ているスノーリアも欝陶しそうに草村を睨んでいた。

美形の睨み顔は怖い怖い。


そんな新たな発見をしているなか、だんだんと水音が近づいて来るのがわかった。



「あと少しだなー…」


「……はぁ」



欝陶しい草村に飽き飽きしながら、レオナ達は目的の水音へと足をせかす。

たまにレオナが草に足を絡ませて転びそうになるがそこはなんとか持ちこたえる。


そして、ついて水音の正体が明らかとなった。



「………………は?」


「………」



二人は絶句した。

それもそのはず。


それは二人が想像していたものと掛け離れていたからだ。


海でも、川でも、湖でも、涌き水でもない。



「……なんだこれ?!」



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