ゴッドネス・ティア
つむじ…、鳥にそんな物があるのかさえわからないが、人でいうつむじの辺りからの水鉄砲が二人には大分のダメージを与えた。


水求め、希望をもって草をかきわけてきたレオナ達とっては衝撃的な姿だった。

あのつむじ水鉄砲からの水を水筒に入れなければならいと思うと身震いが無意識に起こる。



「…スノーリア」


「………なんだ…」


「……………………なんでもない」




救いを求めてスノーリアを見たが、彼はとても関わりたくないような青ざめた顔だった。

顔色がとても悪いので、救いを求めることはやめにした。


さて、これをどうするか考える。

美しいはずの白鳥を控えめに見据えると白鳥は「何よ、私の美しさに怯えてるの?クスッ」的なオーラを出し、レオナを見下すように大きく美しい羽をバサバサと広げた。


「滅相もございません」と目で言うと、とても直視出来ない白鳥を視界から消した。


今だに白鳥は自分の美しさを見せ付けているのか必死に羽を広げている。

つむじから水鉄砲は発射されたまま。


こんな姿されると美しいというよりホラーだ。



「………………はっ!!」


「?どうしたスノーリア」



いきなり我に帰ったスノーリアを見上げると彼は思い出したとでもいうように目を見開いた。

レオナの目にはスノーリアの頭上にピカーと光る電球が見える。



「あの忌ま忌ましい白鳥は…水魔ミュウではないか?」


「水魔…ミュウ?」



うわぁ忌ま忌ましいとか言っちゃったよこの人、とか内心思った事は言わないで聞き慣れない単語に注目した。


水魔というのは聞いたことはあるがミュウという名詞は聞いたことがない。



「水魔ミュウとは水神ウルーネの使い魔で、伝説上まだ存在しており目撃者もいるという………要するに魔物だ」



水神ウルーネ?使い魔?

なんだそりゃ。



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