ゴッドネス・ティア
「じゃあ誰!?僕の財布盗んだの!!」
「財布……?」
「そうだよ、赤いチェックの変なやつ!」
赤いチェック…?
赤いチェックの財布、そういえば最近までアランは大切そうに持ち歩いていた。
確か自分がアランの11歳の誕生日プレゼントに選んで買ってやったやつ。
アランは赤が好きとか言ってたから、まだ子供っぽいアランにかわいいチェックの財布を選んであげたんだ。
あげたときは「子供っぽいー」とか「安そうー」とか傷つく文句ばかり言われてたが、そんなことを言うわりには大切に使っていてくれたみたいなので許してた。
まさかあそこまで怒るほど大切にしてくれていたなんて…!
「あの中には僕のお小遣が全部入ってたんだよ!!」
……………そっちかよ。
まあ、そんなことだろうとは思ってたけど。
………大分傷ついた。
傷つきすぎて涙腺まで緩んできたので、財布の話題のきっかけになったスノーリアに視線を移した。
睨みも込めて…。
そして目も合ってしまったので恨みを込めてスノーリアに問うてみることにした。
「おいスノーリア、それでアランの財布とリンがなんか関係あんのか?」
「関係?そんなのありありだ、そうだろう?踊り娘よ…」
スノーリアの視線はレオナから外され、踊り娘…リンへ移った。
リンは額に汗を浮かべながらニヤリと笑みをつくる。
そして、懐に手を入れた。
もしや武器かもしれない、と考える国王騎士はリンにばれない程度に武器を構える。
だが、予想外の物が懐から出てきた。
それを見て最初に言葉を発したのは目を大きく見開いたアランだった。
「赤いチェックの財布…僕の財布!!」
「そっかー、やっぱりあの時ぶつかったのはボクだったんだねー。あれ、ボクじゃなくてアラン、だっけ?」
「うるさい!返して!!」
ばれちゃったならしょうがない、と赤いチェック財布をひらひら振ってアランに見せ付けるリンの腕からアランは財布をもぎ取った。
もう盗られないように財布を胸にきつく抱きしめ、これでもかってくらいリンを睨み上げる。
「財布……?」
「そうだよ、赤いチェックの変なやつ!」
赤いチェック…?
赤いチェックの財布、そういえば最近までアランは大切そうに持ち歩いていた。
確か自分がアランの11歳の誕生日プレゼントに選んで買ってやったやつ。
アランは赤が好きとか言ってたから、まだ子供っぽいアランにかわいいチェックの財布を選んであげたんだ。
あげたときは「子供っぽいー」とか「安そうー」とか傷つく文句ばかり言われてたが、そんなことを言うわりには大切に使っていてくれたみたいなので許してた。
まさかあそこまで怒るほど大切にしてくれていたなんて…!
「あの中には僕のお小遣が全部入ってたんだよ!!」
……………そっちかよ。
まあ、そんなことだろうとは思ってたけど。
………大分傷ついた。
傷つきすぎて涙腺まで緩んできたので、財布の話題のきっかけになったスノーリアに視線を移した。
睨みも込めて…。
そして目も合ってしまったので恨みを込めてスノーリアに問うてみることにした。
「おいスノーリア、それでアランの財布とリンがなんか関係あんのか?」
「関係?そんなのありありだ、そうだろう?踊り娘よ…」
スノーリアの視線はレオナから外され、踊り娘…リンへ移った。
リンは額に汗を浮かべながらニヤリと笑みをつくる。
そして、懐に手を入れた。
もしや武器かもしれない、と考える国王騎士はリンにばれない程度に武器を構える。
だが、予想外の物が懐から出てきた。
それを見て最初に言葉を発したのは目を大きく見開いたアランだった。
「赤いチェックの財布…僕の財布!!」
「そっかー、やっぱりあの時ぶつかったのはボクだったんだねー。あれ、ボクじゃなくてアラン、だっけ?」
「うるさい!返して!!」
ばれちゃったならしょうがない、と赤いチェック財布をひらひら振ってアランに見せ付けるリンの腕からアランは財布をもぎ取った。
もう盗られないように財布を胸にきつく抱きしめ、これでもかってくらいリンを睨み上げる。