ゴッドネス・ティア
「……華蓮とル・メイは相変わらず喧嘩をしているんだろうな…」


「華蓮とル・メイが喧嘩してなかったら世界が混乱するよ!天地一変、隕石が降ってくるよ!
でも、僕はそんな二人が好き」


「……………陽深…」



何も考えないでの陽深の爆弾発言にさすがのム・ルカも困惑気味。


本人は無自覚であるが、陽深は爽やか好青年といった整った顔立ちである。


そんな好青年に考えなしなあんな甘い言葉をかけられたら奥様方もめろめろだろう。


素晴らしき天然である。



「あの喧嘩毎日見てたら大変だろうな〜…さすがの俺でも疲れるかも」


「レイでも疲れるの?頭は使えないから体力だけだと思ってたのに体力も駄目じゃ全然使い物にならないね」


「ウィル、そろそろやめとけ…」



顔を悲しそうにクシャリと歪めても尚頑張って微笑んでいるレイがだんだんと気の毒になってきた。


助け船を出してくれた真琴に今日一番の笑顔を見せるレイ。


ウィルは顔をしかめて小さく舌打ち。



「真琴アリガトウ…、俺、一生おまえについていくよ!」


「頼むからついてこないでくれ」



そう言われた瞬間、またレイ表情が無理矢理な笑顔に…


大きな罪悪感がのしかかってきた真琴であった。




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