ゴッドネス・ティア
「ほら、下りた下りた。
こっからは歩いて魔女の村の長のところまでいくらしいよ。
さすがに馬車で村には入れないからねー」



まだ腹を起てている国王騎士達が馬車から下りるのを見て、リンはレオナとアランの背中を押した。



「長かぁ…どんな人なんだろう…」


「あらま、アラン君気になるー?アタシの予想では誰もが鼻血を吹きそうな美女だと思うッ!」


「なにそれ……、僕はやっぱりー……長なんだから、しっかりして統率力のある眼鏡のお兄さん、かな〜…」


「うーん、キミもなかなかおもしろい発想するねー。
…レオナは?」



リンとアランで二人して魔女の村の長予想図をたてていると、今度はレオナに話をふられた。


実はどんなやつだろうと真剣に考えてたりしてたレオナは自慢げに鼻を鳴らした。



「眼帯ヒゲ面の中年のオッサン!ちなみに30代!!
でも渋すぎて30代にはまったく見えないちょっとむさ苦しくて山にでも行って山賊でもやってろ〜ってかんじの魔法使い!!」



レオナには珍しい満面の笑み。


それに反して二人の表情は苦々しい。


レオナのいう魔法使いの絵図を思い浮かべると思わず肺の底から溜息出た、ような気が。







「アンタはどんな想像してんのよ…」







リンが初めて普通に見えた瞬間をアランは見逃さなかったとか。





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