ゴッドネス・ティア
「あの…ファン様…そのために私を…?」
ヒサノは目を輝かせてファンを見上げている。
『裏ヒサノ』は何処へいったのやら…。
「はい、あなたの術で二人を治療してあげなさい」
そう言われるとこれまで以上に目を輝かせ、指を組んだ。
まるで、神に祈るように…。
「ありがとうございます…!」
白い肌をピンクに染め、また嬉しそうに微笑む。
それを見てレオナは苛々を抑え切れず、声を荒げた。
「…おい!!勝手に話を進めんじゃねぇ!なんで俺達が旅なんかに出なきゃいけねぇんだよ…」
ヒサノの目がまたキラリと光ったがそんな事はどうでもいい。
眉間にシワを寄せたままファンを睨む。
「…そうでしたね。
では理由を話しましょう」
そう言って落ち着いた口調で話始めた。
「10000年前、女神メルスの勇敢なる行動のおかげで世界は一命を取り留めました」
「知ってるよ」
まだ不機嫌なのか声のトーンが低い。
「教会の決断によりメルスは処刑され、世界には平和が戻りましたが…
何か一つ気になる事がありませんか? 」
気になること……。
レオナはソフィアの家で読んだ『女神メルスの誕生』を思い返してみた。
確かに、何処か気になるところがあったんだ。
メルスは自分の命と引き換えに死んだ。
レオナはハッと顔を上げた。
「何故、処刑されるだけで女神になるのか…?」
レオナの返答にファンはまたニコリと微笑んだ。
「えぇ、そうです。
レオナ、何故だと思いますか?」
「……処刑の仕方が違うとか…?」
「…そうですね、正解です。
詳しくいうと、メルスを処刑するとき前女神の『裁きの光』を浴びて世界に血をばらまくのです」
サラっと言いやがった。
ムカつく程爽やかな表情で…。
ヒサノは目を輝かせてファンを見上げている。
『裏ヒサノ』は何処へいったのやら…。
「はい、あなたの術で二人を治療してあげなさい」
そう言われるとこれまで以上に目を輝かせ、指を組んだ。
まるで、神に祈るように…。
「ありがとうございます…!」
白い肌をピンクに染め、また嬉しそうに微笑む。
それを見てレオナは苛々を抑え切れず、声を荒げた。
「…おい!!勝手に話を進めんじゃねぇ!なんで俺達が旅なんかに出なきゃいけねぇんだよ…」
ヒサノの目がまたキラリと光ったがそんな事はどうでもいい。
眉間にシワを寄せたままファンを睨む。
「…そうでしたね。
では理由を話しましょう」
そう言って落ち着いた口調で話始めた。
「10000年前、女神メルスの勇敢なる行動のおかげで世界は一命を取り留めました」
「知ってるよ」
まだ不機嫌なのか声のトーンが低い。
「教会の決断によりメルスは処刑され、世界には平和が戻りましたが…
何か一つ気になる事がありませんか? 」
気になること……。
レオナはソフィアの家で読んだ『女神メルスの誕生』を思い返してみた。
確かに、何処か気になるところがあったんだ。
メルスは自分の命と引き換えに死んだ。
レオナはハッと顔を上げた。
「何故、処刑されるだけで女神になるのか…?」
レオナの返答にファンはまたニコリと微笑んだ。
「えぇ、そうです。
レオナ、何故だと思いますか?」
「……処刑の仕方が違うとか…?」
「…そうですね、正解です。
詳しくいうと、メルスを処刑するとき前女神の『裁きの光』を浴びて世界に血をばらまくのです」
サラっと言いやがった。
ムカつく程爽やかな表情で…。