ゴッドネス・ティア
「お待ちしておりました!使者様と国王騎士様!
この村の長サロナ・ダーク様の助手兼部下、ジョージ・ブラウンと申します!!」



青年はそう言うと満面の笑みのまま、深く頭を下げた。


その拍子に帽子がとび、フワフワしたネコっ毛をなびかせながら慌てて取りに行く。


こんな危なっかしく、ドジな奴が長の助手兼部下だとはなんとも信じがたい。



「お待ちしておりました、って…なんで俺達が来るの知ってんの?」



そんな美青年にある疑問を浮かべて首を傾げるレオナ。


レオナの言葉に納得するように香月もうんうんと深く頷く。



「ああ、魔女の村の長、サロナ・ダーク殿は我々国王騎士が使者達について来るも使者がこの村へ来ることも知らないはずだ。
第一この旅のことも、教会関係者やあたし達が所属している軍事機関の戦闘部隊、国王しか知らない情報なはずなんだが…」



ファンと国王の決断でこの世界を揺るがす問題は一般人に公開していない。

民に多大な不安がのしかかり、反乱やあちこちでの悪行が増加するのを防ぐためらしい。



< 220 / 506 >

この作品をシェア

pagetop