ゴッドネス・ティア
ぴりぴりと肌を伝う痛い程の殺気。


こんな中に一般人が割り込んだら一たまりもないだろう。


だが、スーは一般人ではない。


この張り詰めた空気のなか、スーはまた不敵な笑みを浮かべた。



「……へぇ、長年生きてきた魔女もそんなもんか…」


「……………何?」



サロナはピクリと眉をつりあげた。


もともとつっている目つきがさらにつり、まるでどこかの神話に出てきそうな怪物のようだ。



「あんたも……まだまだ詰めが甘い」



剣を持った手を軽く振り、チチチッと舌を打つ。

その人を馬鹿にするような態度にサロナは青筋を浮かべた。



「おまえのそのような…人を下に見るような目があいつそっくりで釈にさわるわッ!!」


「どうも。
あいつに似てるとは光栄なことだ。
……世にも残酷で卑劣な女王様にな…」



そして、悲しい哀れなお姫様に。




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