ゴッドネス・ティア
「……あんた、アメリスの墓参り行ったか?」



急な話題に男は俯いていた顔をパッと上げた。

目の前にはソフィアが相変わらず笑みで自分を見ている。


男は自慢げに鼻を鳴らしてやった。



「あったりまえだ。この村に入って一番に会いに行った。そうじゃなきゃ夫は務まらない」


「当たり前だ。そうじゃなきゃ今頃あたしがあんたをぶっ殺してる」


「え…!?」



ソフィアの物騒な発言に眉を垂れさせて一歩後退する男。



「でもまあ、あんたが相変わらずアメリス馬鹿でよかったよ。……アメリスも安心だろうよ」


「…………そうかな…」



こいつはアメリス、という単語を聞いた途端顔を赤らめるから、こちらまで恥ずかしくなってくる。

あいつの親とは考えられない。



(……じゃあいったい、レオナは誰に似たのか…)



ぼーっとそんなことを考えていると、ふと、…わかってしまった。




「…………マジか」


「ソフィアなんか言ったー?」


「いや、なんにも」



自分の世界に入って来た男をテキトーにあしらう。

こいつはこんなだし、


アメリスはあいつまで無愛想でもなく、めんどくさがりでもない、



それなら………





「…………あたしか」


「ソフィアまたなんか言ったー?」


「うるさい黙ってろ」



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