ゴッドネス・ティア
「お母さん、散歩行こうよ!
最近はだんだんと寒くなってきて、ブラッディツリーの葉っぱが赤くなってるから、ちょうど実も実るころだよ。
明日久しぶりにお父さん帰ってくるんでしょ?
僕お母さんのブラッディベリーケーキ食べたいなぁ〜…」
ヒサノが見えなくなったのを確認して、クルリと母を振り返り、ねだるようにレオナは母の腕にくっついた。
ブラッディツリーとは村を抜けてすぐにある森…バンクロフト教会が存在する森のある一部に生えているこの少し寒い時期になると実がなる木だ。
実がなる時期になると一斉に葉っぱ達が、まるで鮮血をぶちまけたように赤く染まることから、この木を古語でブラッディツリー(血に染まる木)と昔の人は名付けたようだ。
そんな不吉な名称だが、実は血の味などするわけもなく、とろけるような甘味の中にツンと舌を突くような酸っぱさがあり、お菓子などには最適な実だった。
まだまだ幼いころからその実が大のお気に入りになっているレオナは、たまに家である誕生日パーティーや、友達を家に連れて来たときなどに、大好きな母の作るケーキにブラッディベリーを乗せたブラッディベリーケーキをご馳走するのが鼻高々で仕方がなかったとか。
そして今日も母にブラッディベリーケーキを作ってほしいとねだりにねだる気だ。
そんな今日もねだりたおす気満々のレオナを見て、アメリスはしゃがんでほにゃんと背景にお花が咲きそうな穏やかさで微笑んだ。
「うふふ、レオナは相変わらず私のケーキが好きなのねぇ。
お母さん照れちゃうわ♪」
ツン、と我が息子の柔らかい小さな鼻を突く。
「ケーキも好きだけどお母さんはもっと好きだよぉ!」
「あらあら〜嬉しいったらありゃしないわぁ〜♪
じゃあ明日はかわいいレオナに免じてお母さんの特製ブラッディベリーケーキを作ってあげましょう!」
「ぅわ〜い!
お母さん大好き!!」
……見ているほうが恥ずかしくなるほどラブラブな親子に、何人かの村人が溜息をつくが、いつものことなのか皆素通りしていった。
最近はだんだんと寒くなってきて、ブラッディツリーの葉っぱが赤くなってるから、ちょうど実も実るころだよ。
明日久しぶりにお父さん帰ってくるんでしょ?
僕お母さんのブラッディベリーケーキ食べたいなぁ〜…」
ヒサノが見えなくなったのを確認して、クルリと母を振り返り、ねだるようにレオナは母の腕にくっついた。
ブラッディツリーとは村を抜けてすぐにある森…バンクロフト教会が存在する森のある一部に生えているこの少し寒い時期になると実がなる木だ。
実がなる時期になると一斉に葉っぱ達が、まるで鮮血をぶちまけたように赤く染まることから、この木を古語でブラッディツリー(血に染まる木)と昔の人は名付けたようだ。
そんな不吉な名称だが、実は血の味などするわけもなく、とろけるような甘味の中にツンと舌を突くような酸っぱさがあり、お菓子などには最適な実だった。
まだまだ幼いころからその実が大のお気に入りになっているレオナは、たまに家である誕生日パーティーや、友達を家に連れて来たときなどに、大好きな母の作るケーキにブラッディベリーを乗せたブラッディベリーケーキをご馳走するのが鼻高々で仕方がなかったとか。
そして今日も母にブラッディベリーケーキを作ってほしいとねだりにねだる気だ。
そんな今日もねだりたおす気満々のレオナを見て、アメリスはしゃがんでほにゃんと背景にお花が咲きそうな穏やかさで微笑んだ。
「うふふ、レオナは相変わらず私のケーキが好きなのねぇ。
お母さん照れちゃうわ♪」
ツン、と我が息子の柔らかい小さな鼻を突く。
「ケーキも好きだけどお母さんはもっと好きだよぉ!」
「あらあら〜嬉しいったらありゃしないわぁ〜♪
じゃあ明日はかわいいレオナに免じてお母さんの特製ブラッディベリーケーキを作ってあげましょう!」
「ぅわ〜い!
お母さん大好き!!」
……見ているほうが恥ずかしくなるほどラブラブな親子に、何人かの村人が溜息をつくが、いつものことなのか皆素通りしていった。