ゴッドネス・ティア
五歳では考えられない速さで指を交差させ、

大人びた眼差しで鍵盤を見つめる少年……



………ピアノが嫌いなわけないじゃないか。



こんな素晴らしい演奏をしておいて、

なんて奴だ。








回る、回る、回ってく、


ぐるぐる回って、



また回る…












音が室内に響き渡り、お客様である大人四人はまるで夢心地のような状態になっていた。


ただただ、演奏に聴き入ってしまう……。










だが………、


演奏者はそうもいってなかった。




















……………気持ち悪い。






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