ゴッドネス・ティア















晴々とした天候。

この付近では珍しく、太陽が雲から覗いている。


一年中平均的に寒いこの辺りに必要なカーディガンを羽織り、レオナは所々雲が浮かぶ青空をただ何となく見上げていた。




「…………はあ…っ」



無意識に溜息をついていた。

そりゃつきたくもなるさ、あんなことを聞けば……。




























「う、…売ったあ!?」


「うん!なかなかの高値だった!!」


「なーにが高値だ!それで涙の石はどこに行ったんだよ!!」


「んー……わかんね。
通りすがりの商人に売り付けてきちゃった!」


「はああああああ!?」






















リンめ………、やってくれたな。

通りすがりの商人なんてどうやって探せというんだ。


商人なんて五万といるんだから、……探すあてがない。




リンの情報によると、「変な着物を着た商人と、緑色の小さな荷馬車だったような気がするような気もしないような…いや気がするような気がしないでもないような気がする」………らしい。


結局詳しいことはわからなかった。



追いかけて探そうかと思えば、涙の石を売ったのは三日前だからもう追いつけないとみた。






(……どんだけ寝てたんだ俺…!)



スノーリアから聞くと、レオナは三日三晩眠り続けていたらしい。




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