ゴッドネス・ティア
「だから暇なんだって〜…」
「そんなこと言ってないで大人しく寝てください!首の傷開きますよ!!」
「そうだぞレオナ。もしかしたらまたかじられるかもしれないのだから今のうちに完治しておけ」
「……うっわスノーリア最悪、俺せっかく忘れてたのに。マジ人の気持ち考えてないよな。あーあ俺の純な心が傷ついたー。傷が開いちまったー」
「…………………」
「ほらスノーリアさん、そんなにシュンとしないで下さい。
そんな仏頂面でも暗いオーラでなんとなく落ち込んでるのはわかってるんですから」
「ヒサノもなにげに酷いよな」
「あら、そんなことありません。スノーリアさん、レオナのからかい真に受けちゃダメですよ。馬鹿と阿呆とヘタレが移りますから」
「大丈夫だ。真に受けてはいない」
「……俺泣くぞ?」
黒一色の寝室で休むはずが何故か雑談をしている三人組。
休まなければならない当のレオナは暇だ暇だとベッドの上でごろごろしていた。
それをヒサノがたしなめ、スノーリアはそれを眺める。
確かにただこうしているだけでは暇だ。
本でもあれば別なのだが、この部屋にそれらしい物は見当たらない。