ゴッドネス・ティア
まるで反応無し。何故だ。


耐えているのか、それとも寝てしまったのか。

……寝息は聞こえないので寝ていないことにしておこう。


今まで遊ばれてた分の仕返しだ。我慢しろリンめ。



ゆっくりと舌を這わせていたが、今度は深くした。

耳の裏や耳たぶを往復したり、甘噛みしてみたり。



「…………っ…」



狸寝入りのリンから吐息が漏れた。
やっぱり起きているじゃないか。

ギュッと毛布を握りしめて瞼を固く閉じるリン。



……本当に珍しい。




余りにも違いに、少し調子が狂う。

まあどうでもいいのだが。



しばらく耳辺りを往復していた舌を、だんだんと下降させた。

うなじ、首筋、…鎖骨。



筋のラインを辿って行き、最後に鎖骨に少し音を建てて口付けた。


その色っぽい大人の音に、……起きているのはバレバレなのに尚狸寝入りを続行するリンは毛布の中で疼いた。



…………そろそろ止めよう。



元々リンをからかうためにやっただけなので、ここまですれば十分だ。


……少し調子に乗りすぎたせいか、リンの拳はプルプルと恐怖か何かで震えている。




このまま続行すると、あのリンが、あの、リンが、もしかたら泣き出すような気がした。

悪者にはなりたくないので、行為を止めてベッドから下りるため、リンから体を離した、のだが。






それよりも先にリンが動いた。



















「こんの、糞餓鬼っ!!!!」






















「…っゔ!!?」


腹部辺りに、それはもう凄まじい圧迫感。

そしてその直後に気持ちの悪い浮遊感。

最後に背中から何かにぶちあたった、もうそれは意識が飛びそうな程の衝撃。



その三つの悪夢がレオナを襲った。




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