ゴッドネス・ティア
自分自身でも、嫌いではないが綺麗だとは思わないし、何せこんな奇妙な色だし。


だがしかし……、褒められるというのに気分を害する者はいないと思う。それはレオナも例外ではない。


「……………ふんっ」



(……もう少しいてやるか…)


リンが寝たら自室に帰ろうと思っていたが、…仕方ない。
無意識に頬を緩めながらリンを見ると、……なんとも幸せそうな笑みを浮かべていた。

何がそんなに嬉しいんだか。





案の定、気分をよくしたらしいレオナは「あと10分…」と呟いて毛布を被った。

このまま寝るのは抵抗があるが、もう少しだけならいてやってもいい気がする。

明日の予定でも考えていようか、と考えつき、目を閉じた。




(朝食は……そういやジョージとかいう奴が作るんだよな。あいつ作れんのか?不安だな。……そういえば最近国王騎士達を見てないな。情報収集って……何処まで行ったんだか。変な情報持って帰らなきゃいいけど。まああいつ等なら大丈夫か、多分。結局涙の石は何処に行ったんだろ。変な奴が持ってなきゃいいんだけどなー。あー早く村に帰りてぇー…)


なんだかだんだんと私情が入って来たがそこは本人も無視だ。





とにかくその夜は余計なことをごちゃごちゃと考えた。

三日寝ていた脳は少し機能させただけで疲れる。

少し休んでおこうと、……枕に顔を埋めた。









































眠りに落ちてしまったのは、それからしばらくのこと。



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