ゴッドネス・ティア
クスリ、と何かいろんな意味を含めた笑みを零したクレスト。

そしてまた一息つき、再び口を開いた。




「ではお話しましょうか坊ちゃん。俺から話していいんですね?」


「ああ、構わない」


「はいはーい。………あ、そういえば君達あいつらと合流した?」


「……………あいつら?」



話そうと口を開くはいいが、また話題を切り替えるクレスト。

あいつら、と言われても誰だかさっぱりわからない。



「あいつらっつーのは……あれだよ…………国王騎士の…」


「合流……国王騎士達ならさっき帰って来てたぜ?」


「いや……そっちのじゃなくってー………あっちだよ」


「いやどっちだよ」



はっきりしないクレストに少し苛立つ。

話をするならメインをさっさと話してほしい、そしてはっきりしてくれ。

うーん、と唸った後、クレストはようやくそれをはっきりとさせた。









「……国王騎士の……………男の方だよ」







「………………男?」



さてはて、そんな奴らいただろうか。



「あ、そうか。そういえば君達田舎者だったんだよね」



理解したように拳を打ち、そう言うクレスト。

なんだか失礼な発言しも聞こえる言葉に田舎者三人は顔をしかめた。



「……田舎者でも何となくはわかるぜ。……国王騎士の…男五大騎士……だろ?」


「お、さすがレオナ君。君は頭がキレる方のような気がしたんだ。まあ字のまんまだけどね」


「それで、…その男の方と合流か?なんでそんな展開になるんだよ…」



レオナの回答に満足そうな笑みを浮かべたクレストは、そう聞かれると今度は笑みを引っ込め、真剣な面持ちで口を開いた。




「女騎士とたいして変わらない任務だよ。教会の使者達の護衛。国王騎士は全員で十人だ。そいつらに命懸けで君達を護らせる。これは……国の軍事機関『レイラティリス』からの命令なんだよ」



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