ゴッドネス・ティア
そこまで一気に喋り続けた後、茜は一つ深い溜息をついた。

腰とこめかみに手を当て、貧乏揺すりをしているところを見るとかなり苛立っているらしい。



「…ええかあんたら。父ちゃんはああ見えて人情は厚いんじゃ。変な噂流してくれるなよ」


「……当たり前や茜ちゃん。うちら感謝しとるで。宗におおきにって言うといてーなぁ」


「助かったよ茜ちゃん。ありがとうな」


「……わかっとるんならもうええけぇ、さっさと行け。あんたらは目立ったらいけん存在じゃ。早く姿を隠しぃ」


「ああ、ほななぁ、また来るわ」


「……来てもええから連絡ぐらいせぇよ」



微笑みを浮かべ、すでに姿を消そうとしている二人に、茜は不器用な笑みを向けた。





























「かわいいなー茜ちゃん。素直になれないってところがまた萌えポイントだよね。さすがツンデレ!…なぁ姐さん?」


「……幼女に手を出したらさすがに私も怒るでクレスト?」


「…やだなぁ姐さーん。冗談っすよー。だからそのめっちゃ爽やかな微笑みやめてください。なんか不自然なんで」


「そないな事言うなや〜。私の微笑みはいつでも爽やかやで?」



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