ゴッドネス・ティア
「ほーら何座りこんでんだ!行くぞ馬鹿弟子!」


「…い、行くってどこに…?」


「……は?」



華蓮のポニーテールを掴んだまま、師匠は進み出した。

よろよろと着いていく華蓮だが、華蓮がした質問に対して、何故か師匠は機嫌を損ねたような顔をした。




「馬鹿弟子が…お前は本当に根っからの馬鹿だな…」


「な…っ!」


「よーく気を感じろ馬鹿弟子。お前は事の重大さに気付いていない」


「何言って……、――!?」



瞬間、勢いよく振り向き、辺りを見渡す。

どこか違う。どこかが違う







……風が、変わっている?

いつもと違う、これは…
























「――…そろそろだねぇみんな…」



ざわざわとうごめく風。

ああ気持ちがいい。

やっと、復讐の時が来た。

どれだけあたしが待ち焦がれたことか…








「ナミ、時間だよ」


「………ああ」



さあ、もうすぐ開幕だ。

待っていろエルフ共。

そう笑っていられるのも、今のうちだ。








彼女は楽しそうに微笑んで、軽い…しかし重く指を鳴らした。























「―――…さあ、戦闘開始だ」



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