ゴッドネス・ティア
「……ちっ…!!」



槍が、ミシミシと鳴るのを聞き、限界を感じた。

女から飛びのき、体制を整える。



「…何故、私の名を知っている人間」


「やだなー。そんなの調べればわかるじゃないの。もちろんこの街の構造や国王騎士の全員の名前、おまけに教会の使者達の特徴もきちんと調べ済みだ」


「……お前らは何をしに来た…!」


「陛下の命令だよ。リリオが怪しい怪しいってずっと唸っておられるんだ。まったく…年寄りは頭が堅いんだから」


「……」


「あんたらを血祭りに上げに来たんだよ」



そう言って更に笑みを深めた。






腹の底から楽しそうに。笑みを浮かべて、













―――…彼女はこちらへ跳んだ。





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