ゴッドネス・ティア
「にしても、きれいな街ですね。惚れ惚れしますぅ…」



ヒサノはうっとりと街を眺める。


そんなヒサノの手を引き、アランは反対側を指差した。



「大広場で人がたくさん集まってるよ、行ってみようよ!!」



見ると、広場の中心に人だかりが出来ている。


人々は歓声をあげながら何かを見ているようだ。


目をこらしてよく見ると人だかりの真ん中にステージがあった。


ステージでは踊り娘がヒラリと舞う。


実に美しい。



「わあ、きれいな人ー!」



ヒサノがホゥと溜息をつく。


何人もいる踊り娘の中心で踊っている踊り娘の事のようだ。


たしかに、バックで踊っている踊り娘達より一際目立っている。



「私も、あんな人になれますかね?」



「あームリムリ、まずは中身からきれいにしなきゃ…んでぇ!!」



足に激しい痛みが…。


見ると、ヒサノが足を踏み付けている!


だが、顔はニッコリと輝かしい笑顔を向けてきた。



「どぉしたんですかレオナ?そんなに大きな声を出してはしたないですよ!」



『裏ヒサノ』健在…。



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