ゴッドネス・ティア
すると、ノックも無しにいきなりドアが開かれた。
騎士である華蓮は構えようと武器を取ろうとしたのだが、
「剣は……っ!」
自分の剣が見当たらない。
必死に辺りを見渡すが、その前にある少女が入って来た。
「お目覚め?」
「ぎぃやぁーーっ!!」
一か八か。武器のない華蓮は、身の危険を覚悟して手元にあった大きなラブリークッションを狙いも定めず投げた。
案の定、それはヒラリとかわされる、虚しい。
「そんなに驚かなくても…」
「あああああーーあんたは…!オレとル・メイを食おうとした奴!」
少女を差した指をわなわなと震わせ、ゆっくりと後ずさった。
そう、その少女というのは昨日恐ろしい事を言っていた少女。たしか魔女とかいう奴だったような気がする。
「ふん、あんた等みたいなまずそうな物食べないから安心しな」
呆れたように溜息をついた少女は軽くベットを蹴った。
たったそれだけのことに華蓮は肩を震わせた。
「ま、まずいそうだから食わなかったのか…」
言われていることは酷いがこちらにとってはありがたいことである。
そのおかげで食われなかったのならこのまずそうな自分に感謝、感謝だ。
「……いや、あたしが言ったこと冗談だから」
「は…!?」
「まずそうとか思う以前に、まず喰えないからね」
皿に乗せて持って来た香ばしい匂いのするパンと氷が浮かぶ水を枕元の小さなテーブルに二人分の準備する少女。
……確かにこんな少女が人を食べるようには見えない。
騎士である華蓮は構えようと武器を取ろうとしたのだが、
「剣は……っ!」
自分の剣が見当たらない。
必死に辺りを見渡すが、その前にある少女が入って来た。
「お目覚め?」
「ぎぃやぁーーっ!!」
一か八か。武器のない華蓮は、身の危険を覚悟して手元にあった大きなラブリークッションを狙いも定めず投げた。
案の定、それはヒラリとかわされる、虚しい。
「そんなに驚かなくても…」
「あああああーーあんたは…!オレとル・メイを食おうとした奴!」
少女を差した指をわなわなと震わせ、ゆっくりと後ずさった。
そう、その少女というのは昨日恐ろしい事を言っていた少女。たしか魔女とかいう奴だったような気がする。
「ふん、あんた等みたいなまずそうな物食べないから安心しな」
呆れたように溜息をついた少女は軽くベットを蹴った。
たったそれだけのことに華蓮は肩を震わせた。
「ま、まずいそうだから食わなかったのか…」
言われていることは酷いがこちらにとってはありがたいことである。
そのおかげで食われなかったのならこのまずそうな自分に感謝、感謝だ。
「……いや、あたしが言ったこと冗談だから」
「は…!?」
「まずそうとか思う以前に、まず喰えないからね」
皿に乗せて持って来た香ばしい匂いのするパンと氷が浮かぶ水を枕元の小さなテーブルに二人分の準備する少女。
……確かにこんな少女が人を食べるようには見えない。