クマのぬいぐるみ
部屋も綺麗にかたずけられている。彼女の性格が伺える。
「ここが暁子さんの部屋ですか?」
「え、そうですけど…?」
彼女は不思議そうに答える。俺はハッとして赤面した。独り暮しの暁子さんにここが暁子さんの部屋かどうか聞くのもおかしな話である。しかし、緊張と何を話したらいいかわからない思いで咄嗟に出た言葉がそれだから恥ずかしい。
しばらく気まずい無言の時間が流れる。
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