クマのぬいぐるみ
彼女が驚いた顔をしてその後すぐ顔がほころんだ。
「そうですか?…ふふ。面白い方ですね。」
俺は瞬時に顔が赤くなった。正直な話、小学生以来友達の女の子と遊んでいた以外は滅多に異性との干渉がなかったので、戸惑いと緊張が胸一杯張り詰めた。
「…えと、すいません。俺はここに住んでる坂田慶介と言うもんです。こちらこそよろしくお願いします。」
彼女はにこやかに笑うとさらに俺は赤面した。彼女がゆっくり頭を下げたので俺もそれに釣られるように軽く頭を下げた。
「そうそう。お近づきの印と言うか…、そばではないんですけどこれ。」
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