クマのぬいぐるみ
俺は翌日もその翌日も、毎日の日課のように隣の暁子さんの部屋の壁に耳をつけてはドキドキしながら声や音を楽しんでいた。
しかし、俺は次第に壁越しに聞くうっすらな声ではもの足りず、明日は思い切って彼女の家を尋ねようと思った。



翌日の夜。俺は暁子さんの家のベルを鳴らした。
それまでに壁越しで聞いててわかった事だが、どうやら彼女は俺の仕事が終わって家に着く6時の1時間後。つまり、7時頃家に帰宅するようなのだ。現在7時半。普段であればもう彼女が家に帰宅していてもおかしくない時間帯である。
「ピンポーン」
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