君と過ごした嘘つき時間


あの時だってそうだった。

バスが揺れるたびに
あたしはオロオロしちゃって。
転びそうになってたあたしの為に
天宮君は席を譲ってくれた。


「やっぱりあたし、天宮君が好き!」

「琴波急にどうした!!!」

「中学の時に比べると全く別人みたいで
真逆の性格とかになっちゃってるけど
優しいのは変わってないもん!
あたしの好きな所は変わってない」


例え変わろうとしても
頑張ってキャラ作ろうとしても
元々あった自分の優しさは隠せない。


ううん、変えられないものなんだよ。



「よし、明日からもっと頑張ろう!
あたしを振ったこと、
後悔させてやるんだから!」


ふんっ…と鼻で笑ったあたしを見て


「そのいきだよ琴波ぁ〜!!!」

「私も、全力で応援するよ」

そう笑って頑張れって
言ってくれる二人を見て…
少しだけ勇気をもらった♪
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