君と過ごした嘘つき時間
「はい…。」
ブーケが私の左胸に付けられた。
「ありがとう」
「いってらっしゃい、先輩」
そう一言、告げて
笑顔で卒業式の見送りをしてくれた。
「・・・行ってきます!」
それだけを言って
私は侑華と二人で体育館に向かった。
「いい子じゃない、あの子」
「・・・うん。
とっても、いい子だよ」
「さすが、琴波の後輩ちゃんね」
侑華だって、
さすが、私の親友だよ…。
って、思うけど
言ったら調子に乗りそうだから
言わないでおこう(笑)