君と過ごした嘘つき時間
その瞬間、ブワッと風が巻き起こって
私の髪をなびかせた。

「きゃっ!」

慌てて扉に隠れた私は
風がおさまったのを確認して
青空の下に降り立った。


「屋上ってこんな所なんだ…。」


今日の天気は快晴で
綺麗な青色が広がっていた…。


「青空…青…蒼…あっ。」


そーだった。
私、天宮君を探しに来たんだった!


登ってきた階段があった
建物の門を左に曲がったら
上に登れるはしごを見つけた。


手と脚を引っ掛けて
登って行った先にあったのは…。



「天宮君…?」



眠っている天宮君の姿だった。
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