君と過ごした嘘つき時間
優しい人
ど、どーしよ。
「学校ごと抜けだして来ちゃったぁああ〜Σ」
泣いて走ることで精一杯だった私は
知らぬ間に、河川敷の公園まで来ていた。
結構距離あるんだよね…。
「家から歩いて15分くらいで、
家から学校まで歩いて10分くらいで、
学校と河川敷は真逆だから、たして………
約30分!?!?!?」
はぁ…。
もう溜め息しか出てこない。
幸い、携帯と小銭入れは
ブレザーのポケットに入ってた。
「とりあえず、喉乾いたら
何か飲み物買お」
すぐそこにあった自動販売機で
私は、ピーチ水を買った。
いわゆる、桃の天然水ってやつ?
ボトルのキャップを外して
ゴクゴクと、口に流しこむ。
「ぷはっ。美味しー♡」